この記事はこのような方にオススメ
・『1分で話せ』の中身をさくっと知りたい
・何が言いたいのか分からないと言われることがある
・プレゼンでなかなか評価されない
まずは著者のご紹介をします。
世の中には沢山の書籍があります。
その著者も玉石混合です。
せっかくお金を出して購入したのに実は著者自身には何の実績もない怪しい人だったなんていうこともあったりします。
特にこういうビジネス書を購入される場合は著者の経歴や実績も確認しておきたいですね。
本書の著者・伊藤羊一さんは1967年生まれ。1990年に日本興業銀行に入行し、その後何社かを経て2015年ヤフー株式会社へ入社。
ヤフー社内の企業内大学である『Yahoo!アカデミア』の学長として次世代リーダーの育成を行っています。それ以外にも株式会社ウェイウェイの代表、グロービズ・オリジナル・MBAプログラムを修了後、グロービス経営大学院でリーダーシップ科目の教壇にも立っています。
詳しい経歴は記事の最後に記載しておきます。
『1分で話せ』の要約
本書は誰かに話しをするとき、誰かを動かしたいときに使えるテクニックが解説されています。
「プレゼンがなかなか評価されない」「話をうまく伝えられない」「いくら説明しても相手が動いてくれない」という悩みをお持ちの方はぜひ読んでいただきたいと思います。
話すのが得意だという方にとっても新たな気づきを得られる内容となっていると思います。
話す目的は「相手を動かすこと」
話すことの最終目的は?と聞かれれば相手を動かすことですよね。
ただ単に話せれば良いという方ならこのような本は手に取らないと思います。
話すということはあくまでも話した結果として相手に動いてもらうということが大切だと本書には記載されています。
特にビジネスパーソンであれば自分の話した結果として「取引を上手く進めたい」だったり「上司に提案を承認してもらう」ということが目的になるはずです。
まずはただ話したいのではなく、相手を動かすという目的があるということを意識しましょう
聞き手のことをイメージする
相手を動かすために大切なことは話し方ともう一つ「聞き手をイメージする」です。
基本的に他人はこちらの話に関心がありません。
そんな風に関心が無い人にどうやって話を聞かせるのか?
そのためには相手のことをしっかりとイメージして相手が聞きたくなるような話し方をする必要があります。
聞き手も十人十色なので真剣に話した方が響きやすい人、ユーモアを交えながらの話が好きな人、やけに裏側のエビデンスに拘る人など様々です。
自分の話で相手を動かしたいのであれば聞き手のことをしっかりとイメージすることは欠かせません。
3段ピラミッドで話す
ロジカルシンキングなどでも良く言われることですがこの3段ピラミッドが大切です。
話が伝わりづらい人の特徴に理由から述べてしまう人がいますが、たいていの忙しい人はゆっくりと話を聞くよりもまず結論を知りたいものです。
ですのでこの3段ピラミッドでもまず結論ありきです。
それなのに話が伝わりづらい人にありがちなのが「実はこういう問題が在りまして~、何とか対応しようと〇〇と××という対応をしていたんですが先方がなかなか納得してくれないんです。こちらとしては△△部に相談して今度は▲▲という提案をしたんですが~」と繋がっていくと聞いてる側は「で?どうしたいんだよ??」となります。
こういう話し方をしてしまう心理として「自分はしっかりと対応したんですが困った状態になっている」と伝えたい心理になっていますが上司からすると早く結論を知りたいのです。
上のパターンであれば、「こういう問題があります。次は▲▲という対応を取りたい」とハッキリと伝えるべきです。
その上で「○○と××という対応はした。△△部と相談はしている」と補足してあげれば良いのです。
言う順番と補足する内容を間違えてはいけません。
3段ピラミッドの基本は以下のようなイメージです。
1.結論は、~です
2.なぜなら、~だからです
3.例えば、~という事実があります
まず結論。その後に理由。最後に補足の情報です。
『1分で話せ』の書評
1分で話せは極端なタイトルですが「必要なことを簡潔に伝える」というのは社会人にとって必須のスキルです。
社会人でなくても話が長くて何が言いたいのか分からない人は敬遠されがちな一面もあると思います。
本書は「必要なことを簡潔に伝える」にはどうすれば良いのかというテクニックが簡潔にまとめられているのでP数も多くなく(約200P)さっと読めます。
「何が言いたいのかわからない」「もっと簡潔に言って」と言われた経験のある方はぜひ一読してみる価値があると思います。
著者経歴
Zホールディングス株式会社/Zアカデミア学長/ヤフー株式会社 コーポレートエバンジェリスト Yahoo!アカデミア学長/武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長/株式会社ウェイウェイ 代表取締役/グロービス経営大学院 客員教授。
東京大学経済学部卒、1990年日本興業銀行入行、2003年株式会社プラス、2015年4月ヤフーに転じ、現在Zアカデミア学長、Yahoo!アカデミア学長としてZホールディングス、ヤフーの次世代リーダー開発を行なう。またウェイウェイ代表、グロービス経営大学院客員教授としてリーダー開発を行なう。若い世代のアントレプレナーシップ醸成のために2021年4月より武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)学部を開設、学部長に就任予定。代表作『1分で話せ』(SBクリエイティブ)は50万部を超えるベストセラーに。その他『0秒で動け』『1行書くだけ日記』(ともにSBクリエイティブ)など。