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【会社選び】ベンチャーとスタートアップの違い。向いてる人とは?

f:id:kaisyainarekore:20201130145831p:plainベンチャー企業とスタートアップ企業。

どちらもよく耳にする言葉だと思います。

ベンチャー企業は比較的昔からある言葉だと思いますが、スタートアップはここ最近言われるようになりましたね。

ではこの二つの違いを認識している方はどれぐらいいらっしゃるでしょうか?

 またベンチャーとスタートアップについて違いを意識せずに使用している方が多いとは思いますが、この記事ではあえてその違いに言及したいと思います。

 

この記事はこのような方にオススメ
  • ・ベンチャー企業とスタートアップって何が違うの?
  • ・大手とベンチャー・スタートアップってどう違うの?
  • ・結局どっちで働くほうがいいの?

 

 

ベンチャー企業とは

 

そもそもベンチャー企業という言葉に資本金の金額、社員数、創業からの年数などの明確な定義は存在していません。

 一般的にはまだ歴史が浅く、社員数が少ない成長途中の会社をベンチャーと呼んでいるパターンが多いと思います。

 またベンチャー企業という言葉は日本人が作った和製英語で欧米では通じません。

 

一般的に英語でVentureというと、Venture Capitalと呼ばれる投資する側の企業のことを指します。(Venture CapitalのことはVCと省略して表記するのが一般的です)

また、VCから投資を受けている企業をVenture‐backed companyと呼ぶこともありますし、VCがソーシングする企業をVenture Businessと呼んだりもします。

 

日本人にとってのベンチャー企業という言葉は『設立間もない』『社員数が少ない』『新しいことに挑戦している』などの非常に多様な意味合いを含んでいますので一口にベンチャーといっても中身は様々です。

 

楽天やサイバーエージェントなどのすでに巨大企業に成長している会社のことを『メガベンチャー』と呼ぶ風潮もありますので企業の大きさよりも『新しいことに挑戦している』かどうかに重きを置く人もいます。

 

一方で、市場において既にある程度受け入れられる判明しているビジネスモデルで事業展開を行い安定した収益を目指す企業もベンチャーと呼ばれたりもします。

 

この場合は『設立間もない』であったり『社員数が少ない』に重きが置かれている結果だと言えると思います。

 

スタートアップとは

 

スタートアップ企業とはもともとシリコンバレーで使われていた英語が日本に入って来て近年では一般のビジネスマンの間でも使われるようになってきました。

 

Start upという言葉は英語では開始、始動や操業開始を意味する言葉で、ここから新しいビジネスモデルでの成長を目指す企業や市場開拓のフェーズにある企業のことを指す言葉になりました。

 

シリコンバレーではGoogle、Amazon、Facebook、Uberなどがスタートアップと呼ばれてきました。まさに『新しいビジネスモデル』で『市場を開拓する』企業ですね。

 

一方で新しいビジネスモデルで勝負する企業のことを従来日本ではベンチャーと呼んできたということもあってこの違いは非常に曖昧です。

 

同じような『新しいことに挑戦している』企業を見て、ベンチャーだと言う人もいれば、スタートアップだと言う人もいると思います。

 

ただし、一般的にスタートアップと呼ばれる企業が重要視しているのは『自分たちのイノベーションで世の中に変革を起こす』という意識の有無です。

多くのスタートアップ企業は世の中に大きな影響を与えることを目指しています。

Google、Amazon、Facebook、Uberも世の中に大きな影響を与えました。

 

先ほどベンチャー企業は既存のビジネスモデルによって収益を上げる企業も含まれると記載しました。ここがベンチャーとスタートアップで少し違う点かもしれません。

 

ベンチャーとスタートアップの違い

 ベンチャーとスタートアップの違いは曖昧だと記載しましたが、あえてその違いに注目してみたいと思います。

 

目的の違い

ベンチャー企業はあくまでも『収益を上げ組織として生き残る』ことが目的です。

例えば、不動産デベロッパーのベンチャー企業や飲食店のベンチャー企業といったビジネスモデルそのものは昔からあるベンチャー企業も多数存在します。

一方でスタートアップはあくまでも『今の世の中に無いビジネスモデル』『新しいイノベーションで世の中を変える』ということを目的としています。

 

出口戦略の違い

ベンチャー企業では組織そのものの成長を目指す傾向にありますので会社そのものを大きくしていこうという意識のある会社が多いです。

 

一方でスタートアップと呼ばれる企業ではある程度成長した段階でIPOをして創業グループは持株を売却するというパターンが多くなります。

一気に成長させて資金化して次に行くというイメージですね。

もちろんGoogle、Amazonのように創業者がその後も継続して大株主兼経営者であり続けるパターンもあります。

 

ベンチャー・スタートアップで働くメリット

 

ではベンチャー・スタートアップで働くことはどんなメリットがあるでしょうか?

 

経営陣と近い距離で働ける

良くも悪くも人手不足なのがベンチャー・スタートアップです。

例えば数千人の社員がいて新卒で何十人、何百人といる中の一人になるよりも圧倒的に経営陣と近い距離で働けます。

組織の大きさはさまざまですが、一般的にベンチャー・スタートアップと呼ばれる企業の多くが数十人~数百人の組織です。

そのぐらいの規模の組織であれば経営陣と直接のコミュニケーションを取る機会にも恵まれるでしょうし、すぐ近くで経営陣の仕事の仕方を学ぶことも出来ます。

将来は自ら起業を目指しているという方にとっても非常に勉強になる環境です。

 

仕事を任せてもらえる

組織は大きくなればなるほど仕事が細分化されます。

細分化された仕事をしているとどうしても自分がやってる仕事が「部分」になってしまい全体像が見えにくくなったりもします。

ベンチャー・スタートアップといった小さな組織ではたくさんの仕事を任せてもらえます。

たとえキャリアの浅い状態であっても1から10まで任されるということもあるでしょう。

仕事は教わることも大切ですが自分でやってみて初めて覚えることが沢山あります。

「習うより慣れよ」の精神で仕事を覚えたい人には非常に適した環境です。

 

意思決定の速度が速い

よく言われているように大手企業では意思決定に非常に時間がかかります。

組織が大きくなればなるほど意思決定のルールも細分化し意思決定者も多くなるため一つの稟議書を通すのに何日もかかるという事例も少なくありません。

 

一方でベンチャー・スタートアップでは日常から経営陣と近い距離で仕事ができるので少額であれば即時に許可がもらえる可能性もあります。

また全体の人数が少ないので〇〇円までなら自分で決定して良いと決定権そのものをもらえることもあるかもしれません。

新たな施策に関しても同じです。

こちらも組織が大きくなればなるほど意思決定に時間がかかりますが、ベンチャー・スタートアップでは即時に許可がでる可能性もあるでしょう。

 

自分たちでルールを作れる

会社としてのルールやシステムもまだまだ未整備なのがベンチャー・スタートアップの弱点でもありますが魅力でもあります。

会社のルール整備や福利厚生作りに自らが携われるというのもベンチャー・スタートアップで働く魅力です。

自分たちで自分たちの組織を働きやすく改革するということに楽しみを感じることができる人にとっては良い環境です。

 

幅広く経験できる

先ほど業務の細分化にも触れましたがベンチャー・スタートアップでは業務が細かく細分化されていません。

むしろ大手のような縦割りもまだまだ発生していないことが大半ですので自分の周囲に自分の担当ではない業務もたくさんありますし、みずからが望まなくても関わっていけるはずです。

色々な業務に関わることで人は成長しますので幅広く業務を経験することでどんどん成長できるでしょう。

成長できる

さきほどまでのメリットを一言でまとめると「成長できる」です。

経営陣のそばで勤務し、仕事をまかされ、幅広い業務を経験する。

一方では自分たちが働きやすくなるように組織改革なども経験可能です。

たくさんの仕事に晒されるので大変なのは間違いありませんが、そこでがむしゃらに頑張ることでいつの間にか成長していたという可能性はあります。

 

ベンチャー・スタートアップで働くデメリット

ここまではベンチャー・スタートアップで働くメリットを紹介してきましたが、当然デメリットもあります。

先ほどまで紹介したメリットの裏返しになる部分も多いですがご紹介します。

 

基本的に激務

先ほどは仕事が細分化されておらず様々な仕事に関われるので成長できると言いましたが、それは言い換えればそれぞれの担当分野が明確に区分けされておらず仕事ができる人の所にはどんどん集まってくるということです。

結果として対応可能な人の所には次々と仕事がやってきます。

誰かに振ろうにも人的リソースが足りていないので振ることも出来ないとう状況も珍しくありません。

もちろん先ほどメリットで記載したことは嘘ではなくその環境に耐え抜くことで成長できることは間違いありません。

 

福利厚生が整っていない

住宅補助、家族手当、資格補助などのいわゆる福利厚生は企業が人材を囲い込むために用意する施策であり何ら法的拘束力がありません。

つまり企業として資金面で余裕が無い会社であればこういった福利厚生は用意されていないパターンが多いと言えます。

自分たちで稼げるようになって福利厚生を充実させることをモチベーションに頑張れるかどうかで感じ方も大きく変わると思います。

 

社内体制の未整備

こちらもメリットである社内ルールを自分たちで構築できるの裏面となります。

社内ルールを自分たちで構築できることに喜びを感じる人がいる一方でそういったことは整っている状態の会社で働きたいという方もいると思います。

そういった人にとっては社内制度の未整備はストレスになる可能性が高いです。

 

経営陣の意思決定に従わなければならない

こちらもメリットの裏面です。

大きな組織は意思決定に時間がかかるのがデメリットだと記載しましたが、それは言い換えればたくさんの人が「本当に正しいのか」「恣意的運用では無いのか」などをチェックしているからです。

 

一方で創業間もないベンチャー・スタートアップだと発注先は社長の知り合いの会社だとか、意思決定は結局社長が一人で決めているということもあります。

社長=創業者だと社長に取って会社が自分のモノであるという感覚の人は多いです。

また自ら起業しようという人はそれなりに我が強い傾向にありますので社長の想いが強すぎたり、社長の人間関係だけで仕事が回ってしまっているという状態もありえます。

 

研修制度などは少ない

こちらは福利厚生の一部ですが、研修制度なども人や資金に余裕のある会社でなければなかなか充実させることが出来ません。

創業間もないスタートアップに充実した研修などは期待できないので、必要なことは自分で学ぶ、マニュアルなどは自分で作るといった気持ちがひつようです。

 

ベンチャー・スタートアップに向いている人

 

最後にどんな人がベンチャー・スタートアップに向いているか紹介します

 

混乱を楽しめる人

とにかく社内の変化が激しく日々変化しつづけるのがベンチャー・スタートアップです。

今朝言っていた情報が昼過ぎには変わっているということも日常茶飯事です。

そのような混乱をストレスなく楽しめる人なら向いていると思います。

 

仕事を創ることができる人

ベンチャー・スタートアップでは待っているだけで仕事が与えられるという環境ではないことが多いです。

みんな忙しいので時には放っておかれることもありえます。

そんな中でも自分のやるべき事、会社にとって必要なことを自分で考えて実行できる人が向いています。

これは実はベンチャー・スタートアップでなく本来は大出でも同じですが、大手だと人数が多い、細分化されているという環境のため自分で仕事を創り出せない人でも目立たず生き残っていけますね。

 

どんな仕事にも立ち向かえる人

ベンチャー・スタートアップでは業務が明確に分かれていないパターンが多いです。

また分かれていても無視されることも多いです。

そんななかで「それは自分の担当業務外です」なんて言っているようでは通用しません。

自分の担当業務だろうが何だろうが来た球を打ち返すぐらいの気概が必要になります。

 

まとめ

 

ベンチャーとスタートアップではその概念や在り方は微妙に違います。

 

しかしながら実際にはそこまで考えることなくベンチャー・スタートアップという言葉を使っている人が多いのが実態ですのであまり深く違いについて考える必要はないかもしれません。

 

ベンチャーなのか、スタートアップなのかという言葉よりもその企業が何を目的にしているのか?世の中にどのような影響を与えようとしているのか?という実態に目を向ける方が良いでしょう。

 

また、ベンチャー・スタートアップで働くのに適した人の特徴もまとめましたので併せてご自身がベンチャー・スタートアップに向いているのかどうかの参考にしてみてください。