40歳からの転職がなぜ難しいのか?
35歳転職限界説。
この記事を読んでいらっしゃる方なら聞いたことあると思います。
最近では35歳が限界ではないという話も聞くようになりましたが、実際にはどうなんでしょうか?
今年40歳になる筆者が実際に転職活動を行って感じたことを書いていきます。
- ・転職できるか不安な方
- ・早く転職した方がいいかわからない方
- ・年齢的に転職活動が厳しいと感じている方
私の簡単なスペックから説明させていただきますと、現在39歳、一部上場企業で10年以上勤務、営業⇒店舗開発⇒法務⇒新規事業開発と異動は多めです。
異動の多い人間は会社から期待されているor行く先々で上司から嫌われていると言われていますが筆者がどちらなのかは私が判断することではないので置いておきます。
学歴は専門学校卒です。
そして現在転職活動を行っていますが、自分の思い通りには行っていません。
もちろん大卒ではないとう部分で弾かれている可能性もあると思いますが、転職エージェントとしては職歴の長い人の転職活動はそこまで学歴に拘るものではないとも言われていますし、もちろん履歴書や職務経歴書はエージェントの方と相談してしっかりと作りこんでいますのでなぜこんなにも書類が通らないのかな?と考えました。
そもそもなぜ40代の転職活動が難しいのか?
なぜ転職活動をする際に35歳が限界などと言われているのでしょうか?
これを理解するには転職市場というのは言葉通り求職者と企業がマッチアップする市場(いちば)であるということを深く理解する必要があると思います。
転職市場で転職を実現する人=企業の希望とマッチした人材であることです。
当たり前のことようですがこれが非常に大切で、実は見落としている人が多いのではないかと考えています。
転職エージェントに指摘されたのが「大きな会社にいた人ほど、自分なら別の職場でも活躍できる」と考えている人が多いということです。
でもそもそも企業はどんな人材を求めているんでしょうか?
企業の求める人材って?
では企業の求める人材とはどんな人材でしょうか?
現実として企業が求める人材には3パターンあります。
- 即戦力ではないがこれからの成長が期待できる人材
- 即戦力。入社直後から即活躍できる人材
- マネジメント人材。部下を持ちチームとしての成果にコミットできる人材
1の人材は一般的には20代が当てはまるでしょう。
今のスキルはまだまだ成長途上だが若手として先輩から教育を受けることで良い人材に成長してくれるかもしれない。
それに20代なら現在の日系企業の雇用形態であればまだまだ年収も上がっていないので比較的低コストで雇用することができる。
企業の人事担当ならこのように考えるでしょう。
つまり1の人材に対して企業は将来性と低コストを観点に採用を行います
2の人材は20代後半~30代前半あたりですね。
この層に求められるのは企業として新たに教育しなおさなくても自らのミッションを理解し、結果をだしてくれる力。
20代後半ぐらいになると少数のチームなら引っ張っていったことがあるかもしれませんし、自分自身としても目標に対してコミットしてきた経験もあることを企業は期待しているでしょう。
そしてここが大きなポイントですが、20代後半~30代前半は日系企業ではまだまだ賃金は上昇していないパターンが多くみられます。
そこから30歳前後であれば自分の実力と今の年収を天秤にかけて勝負したいと考える人も多いでしょう。
企業側としてもすでに教育は終わっていて、ここからは成果を出すだけになっている人材であれば20代+αの年収を出しても良いと考えるはずです。
2の人材に対して企業は多額のコストをかけなくても成果を出してくれる、自走してくれる力を期待します
3になると1・2とはまったく別のレイヤーでの転職活動となります。
基本的に企業がこの層に求めるのは管理職としてチームを引っ張っていく力です。
マネジメント人材である以上、日本では40代~50代での年齢層がメインになります。
企業側もこの層であればある程度の年収を想定して募集をかけているはずですので、自らのマネジメント経験と企業のニーズがマッチしていれば転職可能でしょう。
30代後半~40代前半は?
では本題ですが、35代後半~40代でマネジメント層ではない人材というのはどうでしょうか?
転職を望んでいる本人としては自らの経験や実績を評価してもらいたいところだと思いますが企業側としてはどうでしょうか?
30代後半というと会社の規模にもよりますが、管理職予備軍、中堅、ベテラン、若手の教育なども期待される年代だと思います。
そして管理職になっていなくてもある程度は年収も上昇していることが見込まれる年代です。
繰り返しになりますが、企業側として求める人材視点でいうと企業が欲するのは
1 若手で将来に期待 2 実務部隊としての即戦力 3マネジメント層としての即戦力。
この3つが多いと思われます。
30代後半~40代の非マネジメント層は企業が求めるどの層にも当てはまらない人材になってしまっている可能性がありますよね。
付け加えると、この年代は自らもマネジメント層への昇格を目指す層でもあります。
しかしながら募集している企業の中にもそろそろマネジメント層に上がりたいと考えている中堅層がいるわけです。
マネジメント層というのはどこの会社でも椅子取りゲームです。
全員がマネジメント層である会社など無いわけですから。
非マネジメント層の30代後半~40代を入社させるということは椅子取りゲームの参加人員を増やすということを意味してしまいますので、既存の中堅層からの納得も得られる人材でなければなりません。
これが30代後半~40代の転職を難しくする原因です。
今すべきことは?
ではこの記事を読んでいる「転職が気になっている」「今の職場にずっといて良いか分からない」「40前後だが転職できるのか知りたい」人たちはどうすれば良いのでしょうか?
自分の強みと弱みの棚卸し
まずは自らの強みと弱み、今までのキャリア、出来る事と苦手なことの棚卸は必須となります。
自分自身のキャリアを振り返り、自分は外からどのように評価される可能性があるのか客観視してみましょう。
キャリア戦略を組み立てる
仮に40歳だとすると会社員人生はあと20年~30年あるかもしれません。
その残りの人生をどのような仕事をして過ごすのか?自分自身のキャリアプランを構築すべきです。
自身の経験から言っても未経験の世界に飛び込むには厳しい年齢ですが、まったくの未経験ではなく自分のキャリアと被る部分を探していけばキャリアチェンジができる可能性もあります。
自分のキャリア戦略を考えるにはこちらの書籍が参考になります。
ベストセラーですのですでに読まれている方も多いと思いますが、自分も若いころに出会いたかった2冊です。
職務経歴書を作ってみる
転職エージェントに会う
今回記事に書いた、自らのやるべきことをすべてサポートしてくれるのが転職エージェントの存在です。
彼らは転職希望者が転職できた場合に、雇用した企業から手数料という形でお金をもらうので転職希望者から料金を取ることはありません。
ですので、まずは転職エージェントに登録してみて、職務経歴書の作り方、今の転職市場の動向、何よりも自分にはどんな求人の可能性があるのか?聞いてみるのがいいと思います。
今回オススメするのはリクルートエージェントとキャリアカーバーです。
リクルートエージェントはいわゆる業界最大手ですのでその分エージェントの質が高く対応もしっかりとしていますし、案件も多数抱えています。
また登録した人だけが使えるアプリの操作性もよく応募するのも簡単です。
リクルートではエージェントが最初に面談をした上で履歴書や職務経歴書の書き方のアドバイスや案件紹介をしてくれます。
一方でキャリアカーバーはリクルートの運営する高年収転職サイトです。
現状でしっかりとしたキャリアを積まれていて自身のある方はこちらへ登録してみても良いと思います。
キャリアカーバーは自身で履歴書と職務経歴書をWEBサイトに登録してエージェントからのスカウトを待つスタイルです。
まとめ
なぜ35歳転職限界説が当然のように語られるかというと以下の原因があると思います
- 35歳を超えたあたりから年収が上がっている人が増えている
- それなりに現状の会社で活躍している人が多いので転職先でもポジションを求めるが転職先にもそのポジションを求める若手がいるので社内での納得性が大切になる
- 年収を下げれば大丈夫かというと受け入れ側としても年齢の高い層より若手の方が指示を出したりしやすいので同じスペックなら若手の方が好まれる
以上から35歳転職限界説はかつてほどではないにせよ今でもやはり厳しいものがあると思います。
それは筆者自身も自分の体感として感じているところです。
とはいえご自身の希望と求人がマッチする案件もあるはずですので転職活動は継続して行うことが大切です。
筆者自身も自身が希望する条件の会社とマッチするまで転職活動を継続するつもりなので、みなさんも諦めずに頑張りましょう。
転職に関連する書籍の【要約と書評】書きました。
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